こんにちは。
前回の【妊娠編】に続き、今回は【出産編】です。
前回のお話はこちらです。
和痛分娩とは
手術などで使用する硬膜外麻酔を使用し、陣痛の痛みにを和らげるものです。
麻酔を行うタイミングは陣痛が進んでからで、無感覚になるわけではありません。
和痛分娩を考えた理由
まず前回の記事でお話しした通り、早産で生まれる可能性が高く、帝王切開の予定でした。赤ちゃんは経膣分娩より帝王切開の方が体力を使わないそうで、赤ちゃんにとっては帝王切開の方がよいとのことでした。
しかし、30週を過ぎたあたりに先生からお話しがありました。
先生「もし陣痛の進みが速かったら普通分娩になるかもしれないので母親学級に行ってみますか?」と。
話を聞くと、赤ちゃんが普通分娩に耐えられるような週数になってきているとのこと。
全く普通分娩は考えていなくて、急に言われてもできる自信がなく……
とりあえず初めての母親学級に車いす&パジャマで行きました。
母親学級では分娩時のビデオが流されました。
ビデオ後はどのパパもポカーン、ママは号泣という感じでした。
母親学級あるあるらしいのですが。笑
私も感動して涙がでましたが、「(股からでてきた赤ちゃんが)思っているより大きいぞ……(;^ω^)」と一気に普通分娩の不安が募りました。
その後、色々な看護師さんに「私、痛みに凄い強いんですけど、陣痛って痛いですよね?」と訳のわからない質問を沢山しました。笑
もちろん看護師さんは「痛いと思いますよ(苦笑)」という感じでした。
そして先生に相談すると、意外にも?和痛分娩にポジティブだったのです。
和痛分娩のリスクと事故について
和痛分娩、無痛分娩と聞くと真っ先に「普通分娩の方が安全、麻酔を使うと事故が起こる」とネガティブな考えがでてくる人が多いと思います。
実際、私と夫くんも少し不安がありました。
入院していた病院では、和痛分娩をうけるには説明会に参加をしなければなりませんでした。
説明会には夫くんと一緒に参加をし、リスクなどの説明も丁寧に医師がお話をしていました。
パパと一緒に参加している人がほとんどで最後の質疑応答もパパばかりが質問をしていたことが印象的でした。
そして、その質疑応答の時に「事故がおこる可能性を教えてください」と直球で聞いているパパがいました。
多分みんなが一番気にしていることだと思います。
医師は「本来、事故は起きてはいけないものです。しかし、麻酔科医がいなかったり、医師の数が少なかったり、万全の体制が整っていないともしかしたら起こる可能性があるかもしれませんが、うちは地が違うので」と。
「地が違うので」という言葉に一気に安心しました。
そもそも、この重度の切迫早産を受け入れてくれて、ここまでもたせてくれた。
ここなら大丈夫だろうと思いました。
いざ!和痛分娩!
長々と書いてしましましたが、本題です。
まず、出産日を決めます。そして前日から入院をします。
私は子宮口が4センチほど開いていたので早めの日時になりました。
また、子宮口が開いてないと前日にバルーンなども入れるそうですが、私は入れませんでした。
そして翌日。
朝の8時前くらいから陣痛促進剤を打ち始めました。
いつも点滴の針は失敗されないのですが、この日に限って4回もやり直し。笑
自慢じゃないですが、入院中に新人の看護師さん(初めて患者さんに点滴すると言って緊張してました)が点滴をとれるほど取りやすいです。
さすがに手汗でびっしょり。笑
その後お世話になった先生方がずらずらと来て「いよいよ今日ですね!」と。
励ましにきてくれて。
担当の看護師さんもMFICUでお世話になった方で安心しました。
その後、夫くんも到着し、お腹の張りはあるのももまだ痛くない。
麻酔は痛くなったらするとのことでした。
まだまだ余裕です。
点滴は結局、手の甲にされました😇
10:30ごろにポンッ!と音が鳴り、痛みが増しました。
破水です。破水のときって本当にポンって言うんだなと思いました。
この時、子宮口5センチくらい。
その後痛みが増していき、看護師さんに「生理痛より少し痛いです」と伝えると麻酔科の先生を呼んできてくれました。
元々、生理が激重だったので看護師さんからは生理痛より痛かったら麻酔をいれましょうと言われていました。
座薬を入れるほど重いです↓
しかし、タイミング悪く先生が隣の分娩室で麻酔を入れているとのこと。
段々と痛みが増し、「生理痛を5とすると、7か8くらい痛いです。」ともう一度伝えると、なんと子宮口はほぼ全開。笑
もう一度麻酔科の先生を呼んでくれて、やっと麻酔。
この時11:00くらいでした。
陣痛の合間に背中を丸め、麻酔をしました。
硬膜外麻酔は痛くなく(朝の点滴を失敗された方がよほど痛かった)、すぐに麻酔は効きました。
この時は直接麻酔を入れたのですが、本来なら機械を使って等間隔で麻酔が注入されるようです。私はその後分娩まで早かったので機械はいらないかということでした。笑
麻酔は冷たくて背中をつたう感覚がありましたが、気持ち悪いとかはなかったです。
その後麻酔が効いて、分娩スタイルになりました。
産科の先生が3人、麻酔科の先生が2人、看護師さんが2人、学生が1人という感じでした。
確かに地が違う。笑
「あと30分くらいで赤ちゃんに会えますよ」と言われたものの、へその緒が絡まっているようで中々出てこず。赤ちゃんが元気だったので1時間ほどいきみましたがそれでも出てこず。
この時、麻酔は追加していません。
麻酔をすると、陣痛が遠のくので最後はしていませんでしたが、痛みはそんなになくて張っている感覚があるような感じでした。
会陰切開のときも痛みはありませんでいた。
先生が「次出てこなかったら鉗子を使おうか 」と言い、器具を出してきました。
おおおおお!?ヤバいぞ本気でいきまなければ!(本気じゃなかったの?)
そして本気でいきむと産まれました(^^)
分娩時間は3時間半でした。
めでたしめでたし
和痛分娩後
赤ちゃんは「ふぇ」と小さく泣き、すぐ寝ました。笑
夫くんは泣き声が聞こえなかったらしく、心配で赤ちゃんの傍にずっといました。笑
その後、胎盤が中々出てこなくてずっとお股をぐりぐり、お腹を押されていました。
会陰切開を縫っている感覚もないです。
赤ちゃんは別室に計測にいき、私はその間に着替えたりしました。
麻酔は少し残っているので、立てないものの、足に少しは力が入る状態でした。
入院部屋には車いすでいき、その後、母と義母が来てくれました。
和痛分娩、やってよかった?
私と夫くんはやってよかったと思います。
しかし、良くなかったという方もいるかもしれませんので良かった点とイマイチだった点を書いていきたいと思います。
和痛分娩の良かった点
やはり痛みが軽減されたことが一番大きいかと思います。
麻酔は少し間に合いませんでしたが、それでも
・いきむ時
・会陰切開
・胎盤出すとき
は痛みがありませんでした。
いきむ時に男の先生が全力でお腹を押すのですが、本来ならばとても痛かったのではないかと思っています。産後に、1番最初に痛みを感じたのは押されたお腹の部分でした。
また、胎盤を出すときに、お股に手を突っ込んでぐりぐりしていたのでこれも痛かったと思います(;^ω^)
あとは体力が温存されました。
スピード出産だったこともあると思いますが、4ヵ月のほぼ寝たきりの入院で体力が落ちてました。一度しゃがむと立ち上がれないほどです。
しかし、体力が温存されたため、産後に母や義母と会う元気もありました(^^)
和痛分娩イマイチだった点
これはあまりないのですが、鉗子になりそうだった時は冷や冷やしました。
やはり、麻酔を使うと陣痛が遠のき分娩時間が長くなることがあるようで、その場合は鉗子や吸引、帝王切開になったりするようです。
この辺りは、しっかりと自分の出産イメージと天秤にかけて検討したほうが良いかと思いました。
最後に
先生達は、和痛分娩にポジティブでした。
「お金が入るからでしょう?」と思う方もいらっしゃると思いますが、それは違うと思っています。なぜなら、担当医には元の病院で産むことをすすめられているからです。笑
「鶴子さん、もうハイリスクじゃないから、元の病院に戻りますか?うちはあんまり出産件数が欲しいってわけでもないので」と。笑
今帰されても大学病院の安心さを知ってしまったから無理ですー( ;∀;)って感じでした。
ただ、今回の妊娠・出産で思ったことは大きい病院は安心!
NICUもあり、なんかあっても、大事にはならないと痛感しました。
これは私個人の意見ではありますが、和痛分娩を検討される方は、大学病院などの大きい病院がおすすめです。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。